JR四国(高松市)は20日、2014年7月に運行開始した観光列車「伊予灘ものがたり」の15年度乗車率が平均で88.7%だったと明らかにした。初年度に比べ7.2%増えており、同社は「地域住民らの手作り感のある温かいおもてなしや、地元食材にこだわった料理のほか、全国的にメディアで紹介されたため」と好調の要因を分析している。
 伊予灘ものがたりは土日祝日を中心に、松山-伊予大洲、松山-八幡浜を予讃線海回りで運行。レトロモダンな車内や愛媛県産品を使った車内料理などが人気で、15年度はゴールデンウイークなど旅行需要が多い4~6月の乗車率が94.1%、7~9月が93.2%と高水準だった。10~12月も85.2%、1~3月も82.7%と堅調に推移。乗客数は計2万979人だった。
 20日に発表した計画によると、16年度下期は59日運行。秋の行楽シーズンや、沿線の花が見ごろを迎える3月には平日運行を予定している。16年度全体の運行日数は15年度と同じ123日を予定している。定期運行日や運休日を除いた平日は貸し切り運転も受け付けている。